夏になると、公園や小学校の花壇などで見かける、黄色い小さな花はありませんか?
遠くからでも分かる黄色くこんもりと咲いている姿を見かけると、ワクワクとした気分に自然となっていたことがあります。
同じキク科のマーガレットやノースポールの花びらを黄色く塗って、さらに一回りくらい小さくしたような可愛らしい花を、これでもかとたくさん咲かせるメランポジウムは、夏の花壇の定番の花です。
そこで今回は、初心者の人でも育てやすいといわれているメランポジウムについて、紹介していきたいと思います。
メランポジウムの基本情報
- 科・属名:キク科メランポジウム属
- 学名・種名:Melampodium divaricatum
- 別名・和名:メランポジューム、ミリオン・ゴールド(品種名)
- 英名:Gold medallion flower、Medallion flower
- 原産地:メキシコから中央アメリカ
- 園芸的分類:春まき一年草
- 開花時期:6月~10月
- 花色:黄色・薄黄色
- 誕生花(諸説あり):6月27日・10月3日・10月18日
メランポジウムの名前の由来
メランポジウムの名前は、「黒い足」という意味からつけられています。黒いくてしっかりとした根をもつものがあることからこの名前が付けられたそうです。
ラテン語で「黒」はMelas(メラン)、足はPodius(ポデューム)といいます。この2語が組み合わさり、Melampodium(メランポジウム)となりました。
メランポジウムを育てるときの注意点
高温多湿に強く、夏の間も次々と花を咲かせます。咲き終わった花はこまめに摘むことで、より長く花を楽しむことができます。
ただし、乾燥には弱いので、水を絶やさないようにしてください。乾燥してしまうと、ハダニという害虫が発生しやすくなってしまいます。
雑草を抜いたり、摘心(ピンチ)を行ったりして風通しを良くすることで防ぐこともできます。
また、ハダニは水を嫌うので、葉の裏側にも水をかけるように意識するとよいでしょう。
すでに葉が白っぽくなり、ハダニが発生している場合は他の花を守るため、薬剤などで早めに駆除してあげてくださいね。
自分に合った品種を選んでみよう!
鉢植えや寄せ植えなどにしてメランポジウムを育てたいと思っている方にお薦めなのが、コンパクトにまとまって育つ‘ミリオン・ゴールド’(Melampodium divaricatum ‘Million Gold’)です。
メランポジウムの代表的な品種で、濃い黄色の花をつけます。草丈は15~30cm程に成長します。
花を育てたいけれど、お手入れが苦手という方にお薦めなのは‘ショースター’(Melampodium divaricatum ‘Showstar’)という品種です。
残念ながら草丈が40~60cmになるので寄せ植えには向きませんが、お手入れをしなくても自然とまとまってくれますよ。
濃い黄色ではなく、庭や花壇に薄い黄色(レモン色)の花が欲しいと思っている方にお薦めなのは、‘ミリオン・レモン’(Melampodium divaricatum ‘Million Lemon’)という品種です。
名前の通り、メランポジウムのなかでは珍しく薄い黄色の花を咲かせます。草丈は‘ミリオン・ゴールド’と同じ15~30cm程で、こちらの品種もコンパクトにまとまってくれます。花びらは、少し細長いような印象です。
‘パラダイス’ (Melampodium divaricatum ‘Paradise’)という品種は草丈が約40cmと、‘ミリオン・ゴールド’や‘ミリオン・レモン’に比べて少し高めに育ちます。また、葉も他の品種に比べ大振りで、濃い緑色をしています。次に紹介するジャックポットほどではないですが、花びらの幅が少し広く丸みを帯びています。
‘ジャックポット’‘ミリオンゴールド’に比べて花びらの先が丸みを帯びていて、可愛らしい花を咲かせます。また、葉が小さいので花がよく目立ちます。草丈は30cm程に成長します。
もっと小さく育つものがいいという方にお薦めなのが、‘ゴールデン・グローブ’ (Melampodium divaricatum ‘Golden Globe’)という品種です。
草丈が約20cmと、メランポジウムの中では一番草丈が高くなりにくい品種です。
メランポジウムの花言葉
メランポジウムは、その花の色や生育旺盛なところから、「元気」という花言葉をもっています。確かに、夏に花壇いっぱいに咲くメランポジウムを見ると、なんだかパワーをもらえますよね!
また、2cm程の小さくて可愛らしい花を咲かせるところから、「あなたは可愛い」や「小さな親切」という花言葉もあります。
まとめ
メランポジウムは春まきの一年草ですが、夏から秋にかけてたくさんの花を次から次へと咲かせ、長い間可愛い姿を見せてくれます。花がらを摘むことでより長く花を楽しめるようになりますが、全部取ってしまわずに少し残しておき、種を採取するのもお薦めです。
取った種は密封できる袋に入れ、冷蔵庫などで保管しておきましょう。そうすれば、来年も育てることができるので楽しみが増えますし、種を購入せずとも次の年も可愛らしい花を愛でることができますね。