秋になるとあちらこちらで咲いているコスモス。
その中で、黄色やオレンジのコスモスを見かけたことはありませんか。それらのコスモスは、キバナコスモスと呼ばれます。ピンクなどのコスモスの中では少し目立つ存在です。見ていると、小さなひまわりに見えてくるような気がします。
また、遠目からだとマリーゴールドにも似ているように思えます。ただの黄色のコスモスだと思う方もいるかもしれませんが、調べてみると、そうではないことが分かります。
キバナコスモスについてご紹介します。
キバナコスモスの基本情報
- 科・属名:キク科コスモス属
- 学名:Cosmos sulphureus
- 和名・別名:黄花コスモス、黄花秋桜(キバナアキザクラ)、イエローコスモス、オレンジコスモス、サニーコスモス
- 英名:Golden cosmos, Yellow cosmos
- 原産地:メキシコ
- 開花時期:6月~11月
- 花色:黄色、オレンジ、赤
- 誕生花:5月18日・6月17日・7月26日・8月12日・9月6日、10月…2日、13日、20日
キバナコスモスの名前の由来、特徴、種類
コスモス属の仲間で、黄色の花を咲かせることから「キバナコスモス」という名前が付きました。18世紀末に、スペインのマドリードにある植物園からヨーロッパに広まりました。
日本には、大正時代初期に伝わったと言われています。
コスモスという名前が付いていますが、白やピンクなどの私たちが知っている一般的なコスモスとは別の種類です。普通のコスモスよりも草丈が低く、幅が広く深い切れ込みの入った葉を持ちます。
暑さに強いため、普通のコスモスより開花の時期が早いです。花びらは一重咲きもありますが、半八重咲きや八重咲きの方が多いようです。花色は黄色とオレンジが主流ですが、改良により赤も登場しています。
代表的な種類をご紹介します。
- サンライズ…花色は黄色。半八重咲き。草丈は60cm以上。
- ディアボロ…花色はオレンジから赤。半八重咲き。草丈は60cm以上。
- マンダリン…花色はオレンジ。半八重咲き。草丈は1mほど。とても早咲き。
- サンセット…花色は赤。半八重咲き。草丈は80cmほど。
- ブライトライト…花色はオレンジ系の混合。半八重咲き。草丈60cm以上。
- サニーシリーズ…花色は黄色、オレンジ、赤。半八重咲き。矮性。
- ロードシリーズ…花色は黄色、オレンジ、赤、混合。八重咲き。矮性。とても早咲き。
他にも、「チョコレートコスモス」との交配種もあります。チョコレートコスモスもキバナコスモスと同じようにコスモスの仲間で、名前の通りチョコレートのような香りがあります。
赤と黒を混ぜたような濃い色をしています。野生の原種はすでに絶滅したとも言われています。
キバナコスモスとの交配種を2種類ご紹介します。
- ノエル・ルージュ…花色は赤。高温に強く育てやすい品種。
- ストロベリーチョコレート…鮮やかな赤から黒や紫を混ぜたような赤色の花を咲かせる。花が大きめ。
キバナコスモスの花言葉
キバナコスモスの花言葉は、「野生美」「野性的な美しさ」「幼い恋心」です。
繊細なイメーシがある一般的なコスモスに比べて、逞しさや力強さを感じるところに由来しているのでしょうか。「幼い恋心」がなんだか唐突な印象を受けますが、コスモス=大人、キバナコスモス=子供、幼いという対比があるのかもしれません。
チョコレートコスモスには、「恋の終わり」「恋の思い出」「移り変わらぬ気持ち」という花言葉があります。落ち着いた色から連想される、切ない花言葉です。
まとめ
黄色のコスモスは、よく見かけるコスモスの1種だと思っていたので、別の種類だということに少し驚きました。
また、チョコレートコスモスという種類があることも初めて知りました。赤色のコスモスは見たことがなかったと思いますが、栽培数が少ないのかもしれません。
今度コスモスがたくさん咲いているところを見つけたら、キバナコスモスも含めて確認してみたいと思います。