初夏に花開くアンモビウムはそこまで珍しい花ではありません。
しかし、花色は白と思われていますが、実際には花は中心の黄色い部分のみのため、黄色であったり、ドライフラワーに簡単にできるほど乾燥している性質があるなど、なかなか知られていないことがある面白い花です。
そんな面白い花の花言葉は何なのか、見ていきましょう。
アンモビウムの基本情報
- 科・属名:キク科・カイザイク属
- 学名:Ammobium alatum
- 和名・別名:貝細工(カイザイク)・アンモビウム
- 英名:Winged everlasting
- 原産地:オーストラリア
- 開花時期:5月~7月
- 花色:白
- 誕生花:8月14日
アンモビウムの名前の由来や特徴、種類
属名の学名、Ammobium(アンモビウム)は、ギリシア語でのammos(砂)とbios(生活)からきています。
それは、アンモビウムがドライフラワーにぴったりな、ドライフラワーにする前から少しカサカサしているくらい水気がない花であり、砂地など水気の少ない場所に自生することからきているといわれます。
それは日当たりを好む花の性質からで、園芸でも日当たりのよい所で育てることがおすすめで、水を与えすぎると花付きが悪くなる傾向があるそうです。
主にオーストラリアで自生していて、東部のニューサウスウェールズ州、クィーンズランド州、ビクトリア州、タスマニア州などに広く分布しています。広い草原に生い茂る白い花はオーストラリアらしい穏やかな雰囲気にぴったりです。
アンモビウムは通常白い花と表現されますが、実は白い花びらに見られているのは総苞と呼ばれる花を保護する葉の部分であり、実際には黄色い花です。この白く光沢のある総苞部分が光沢のある二枚貝の貝殻の内面のように見えることから和名では貝細工(カイザイク)、と呼ばれます。
また英名のWinged Everlasting(翼のある永久花)は、アンモビウムの茎部分に魚のひれに似た翼のようなものがあることからきています。また、葉の裏面には白い毛が生える特徴があります。
ドライフラワーにする作業は簡単で、日の当たらない風通しの良い所に吊るしておけばきれいなドライフラワーになります。ポイントは、蕾が完全に開いた日にドライフラワーにすることです。蕾の段階では早すぎて水分が抜けにくくなることから乾燥作業に時間がかかってしまい、その間に花の色が落ちてしまいます。
だからといって開花後時間をおいてしまうとまた色が悪くなりやすいので開花した日を狙いましょう。もし購入する場合は、お花屋さんで開花しそうなものを購入したあと自宅でしっかりと水揚げを行って開花させ、元気な状態にした後で開花とともに乾燥を開始する、というのが大切です。
アンモビウムの花言葉
アンモビウムの花言葉は、「不変の誓い」「固い約束」「永遠の悲しみ」です。
アンモビウムの和名が貝細工(カイザイク)であるように、美しく光沢があり、同時に強靭ながら割れやすいガラスをイメージさせます。そのイメージからガラスのように固く、変わらない不変の誓い、固い約束という花言葉がつきます。
また、ドライフラワーアレンジメントに良く用いられるアンモビウムは、乾燥させてもあまり変化がないことからもこの花言葉がぴったりでしょう。しかし、同時にガラスは割れやすい性質でもあるため壊れたら元に戻らないということからか、永遠の悲しみ、といったマイナスな花言葉もあります。
花言葉を贈る際にはどの意味合いで贈っているか明確にしておく必要があるお花の一つです。
まとめ
不変の誓いと永遠の悲しみ、両極端な花言葉はアンモビウムのそのガラスっぽい質感からきています。
ですが、ドライフラワーにすることによってガラスが割れることを防ぎ、ポジティブな花言葉を届けることができます。ぜひプレゼントの際にはドライフラワーにしたしおりなどをご準備下さい、きっと喜んでもらえるでしょう。