ベロニカは美しい紫色の先のとがった形の花の房のイメージが強いですが、ベロニカってなんて女性らしい名前だと思ったことはありませんか?
ドラクエ11をやったことがある方やベロニカは死ぬことにした、の小説を読んだことがあればそのイメージがあるでしょう。
実はベロニカという名前の由来はイメージ通り、女性からとられたものです。どんな女性なのか、花言葉などとともに確認していきましょう。
ベロニカの基本情報
- 科・属名:オオバコ科・ベロニカ(クワガタソウ)属
- 学名:Veronica spicata
- 和名・別名:ベロニカ・瑠璃虎の尾(ルリトラノオ)、ヴェロニカ
- 英名:Speedwell
- 原産地:北半球温帯地方
- 開花時期:5月~8月
- 花色:青、紫、ピンク、白など
- 誕生花: 5月28日、6月16日、6月20日
ベロニカの名前の由来や特徴
ベロニカは現在世界で300種類、日本では20種程ありますが主に北半球で数多く見られます。
数多く存在するベロニカですが、最も一般的なのはベロニカエンペラーといった綿帽子のような長めの紫色の花が特徴的なものが多いですが、クリーピングベロニカを代表とする平型の花もあります。
ちなみに現在クワガタ属となっておりますが、以前まではゴマノハ属でした。英語名でSpeedwellと書くベロニカですが、その由来は花がすぐに(speedy)散ってしまう様からきたとされています。
また、花言葉と同様、英名もキリスト教に深くかかわりがあります。God Speed You=神の御加護をや幸運を祈る、という意味があるのです。英名だけでなく、和名「瑠璃虎の尾」にも意味合いがあります。
ベロニカは日本でも自生しており、岐阜県と滋賀県に見られます。固有の種類は瑠璃虎の尾であり、実は一般的に知られているベロニカより花の紫色が濃く、色は紫と言うより瑠璃色に近い色合いです。
ちなみにベロニカは高地から海岸まで広く自生することからも環境への適応能力の高い花として知られています。暑さや寒さにも強く、栽培は初心者にとっても比較的優しいとされています。育てるにあたっては、水はけのよい日当たりの良い場所を確保することでロックガーデンのような場所ででも育成可能です。
地を這うように成長していくので、グランドカバーとして雑草除けにも活用されます。
ベロニカの花言葉
属名の学名であるVeronica(ベロニカ)は、英語圏でもよく使用される女性の名前ですが、元となるのはキリスト教の聖書に登場する、聖女ベロニカに捧げられたものといわれます。
キリスト教の聖書に登場するベロニカは聖女ベロニカと称され、彼女はキリストに忠実に仕えた女性として知られています。言い伝えによると、ベロニカは別名ベレニケ(Berenice)ともいい、エルサレムの敬虔なキリスト教徒の女性でした。
イエスキリストが処刑のため十字架を背負ってゴルゴタの丘へ向かう最中、聖女ベロニカがそれを憐れに思い、自身の身につけていたヴェールを差し出したといいます。キリストは彼女の申し出を受け、汗や血を拭き、そのヴェールを彼女へ返したそうです。
すると奇跡が起こり、布にイエスの顔があらわれたのです。その行為とそこから生まれた奇跡から花言葉の「忠実」や「名誉」が生まれ、さらに聖女ベロニカにちなんで「female fidelity(女性の忠節)」)も花言葉となったとされています。
また、この言い伝えから絵画や彫像の聖女ベロニカは、聖顔布を手にした姿で描かれています。
まとめ
ベロニカという名前は昔の女王としてもよく登場しますし、女性の名前としてもよく使用されます。
美しい花を美しい花言葉と一緒に送れたらおしゃれではないでしょうか。ただ、生育するならアブラムシがつきやすいのでご注意ください。
なので一言変な虫がつかないように注意してください、と付け加えるとウィットに富んでいて良いかもしれません。ぜひお試しください。