タイムというと、料理に使うハーブ、というイメージからはっぱをイメージされる方が多いでしょう。
しかし、タイムには抗菌作用や亡父作用、鎮静作用と多くの効能をもつ薬草でもあり、宗教儀式にも使われる神聖なハーブとしての一面も持っています。実に興味深い、タイムの多くの知られざる魅力を見ていきましょう。
タイムの基本情報
- 科・属名:シソ科・タイム(イブキジャコウソウ)属
- 学名:Cycas revoluta.
- 和名・別名:立麝香草(タチジャコウソウ)・ジャコウソウ・タチジャコウソウ・コモンタイム・ガーデンタイム
- 英名:Thyme
- 原産地:地中海沿岸地域、アジア
- 開花時期:8月~10月
- 花色:白、ピンク、紫
- 誕生花:5月22日
タイムの名前の由来や特徴
属名の学名である「Thymus(タイマス)」は、ギリシア語の「thyein(香を薫らす)」を語源としているとされています。また、神への捧げものとして使われるという「thymo(神聖な)」に由来するともいわれています。
タイムには数多くの種類があり、約350種が知られています。タイムは大きく分けると枝が直立した形の立麝香草と、地面を這っているほふく性の伊吹麝香草の2種類がありますが、日本では一般的に前者の立麝香草(タチジャコウソウ)をタイムと呼んでいるそうです。
ちなみに英語では一般的なタイムということで「common thyme(コモンタイム)」や「garden thyme(ガーデンタイム)」と呼ばれています。ハーブとして利用されているものの代表格はコモンタイムの他、シトラスが香る、「レモンタイム」や、キャラウェイの香りのする「キャラウェイタイム」などが挙げられます。ほふく性のタイムは、主に園芸種として使用され、広範囲のグラウンド・カバーでよく使われます。
夏に花咲くタイムは白やピンクの花を咲かせ、強い香りを放ち、約1cm程度の楕円形の肉厚な緑がかった灰色の葉を持っています。
感染症、風邪やインフルエンザの予防に効果的
タイムは殺菌力が高く、ハーブの中でも感染症に効果的なハーブとされています。
何しろあまりにも殺菌能力が高いため、インフルエンザ予防にも効くとされているのです。タイムを煎じて飲んだり、うがいをすることでインフルエンザはもちろん、風邪の予防にも効果的です。
沸騰した湯にタイムを入れて空気清浄機としても使うことができますし、爽快感のある香りはリラックス効果もあります。ハーブティにすることで、胃もたれや胃の痙攣の抑制効果もあり、二日酔いにも効果があるとされています。
タイムの花言葉
- 活気
- 勇気ある行動
- 潔癖症
- 活発
- あなたの姿に感動する
- 清潔感
と数多くの花言葉があります。
地中海地方原産でのタイムは大昔から人間との歴史があり、古代エジプトでは、ミイラを作る際の防腐剤として使われていました。また、古代ギリシャでは、入浴剤や神殿での清めのお香に使われました。
古代ギリシャでは「心の傷を癒して勇気と気品を与える」植物といわれ、勇気を奮い立たせるてくれる、勇気の象徴として用いられえていました。戦士たちは勇気を鼓舞するためタイムの湯浴びをしており、「タイムの香りがする」の言葉は男性への最上級のほめ言葉として使われていました。
そんな活気・勇気ある行動・潔癖症・活発といった生き生きした花言葉もある反面、「死を予言する植物」としても知られていて、死者の魂を宿し、殺害された人と特に強い結びつきを示すとされていたそうです。
まとめ
タイムのハーブティなどはもらった側が喜ぶプレゼントといっていいでしょう。
タイムの数多くある花言葉は風邪予防や宗教的な背景など、たくさんあるタイムの魅力の多さを示しているようですね。タイムは素敵な花言葉はもちろんのこと、それ自体がハーブとしてギフトとして喜ばれるのでぜひおすすめです。