マツムシの鳴く頃に咲く花として愛され、昔から短歌にも詠まれてきた花です。
まるで風船ような可愛い花は繊細な美しさもあり、咲いている姿には癒されます。
スカビオサの基本情報
- 科・属名:マツムシソウ科・マツムシソウ属
- 学名:Scabiosa atropurpurea
- 和名・別名:マツムシソウ(松虫草)・ブルーバルーン
- 英名:Pincushion Flowers
- 原産地:アジア、アフリカ、ヨーロッパ
- 開花時期:6月~10月
- 花色:薄紫、紫、赤、白、ピンク、黄色、グリーン
- 誕生花:4月26日
スカビオサの名前の由来や特徴
スカビオサはラテン語の「scabiea(疥癬(かいせん))」という意味で、薬草として皮膚病に用いられたことに由来するといわれます。和名の松虫草(マツムシソウ)は花の散った後の形が仏具の「松虫鉦」に似ていることから由来します。
紫、白、ピンクなどの花色があり、丸いふんわりとした花の咲く様子が風船を思わせることから、ブルーバルーンとも呼ばれます。代表的な花色の淡い紫色は心を慰めてくれるような癒し系の花といえます。
流通している花のほとんどがヨーロッパ原産の品種で、日本原産の品種としては上で紹介した松虫草(マツムシソウ)があります。
スカビオサの種類
マツムシソウ
日本全国に自生する日本固有の品種で短歌の季語にも使われています。晩夏から秋の時期、マツムシが鳴く頃に開花します。
スカビオサ・アトロプルプレア
セイヨウマツムシソウと呼ばれ、ヨーロッパから北アフリカに自生しています。花色も豊富で数多くの品種が店頭に並ぶようになっていきました。
スカビオサ・オクロレウカ
セイヨウマツムシソウの系統で淡黄色の小輪花が咲きます。他の品種に比べ細い葉が印象的です。
スカビオサ・ステラータ
開花後の実を楽しむとても変わった品種です。ドライフラワーに使うと長期間楽しめますし、切り花としても楽しむことが出来きます。
スカビオサの花言葉
- 風情
- 不幸な愛
高原のお花畑で風に揺れて咲く様子は自然な「風情」を感じさせることに由来します。
西洋では、青い花は悲哀の花言葉が多くつけられています。その中でも、青いスカビオサは伴侶を失った未亡人に贈る花束に適しているとされ、「不幸な愛」という花言葉がつけられています。
まとめ
スカビオサは心を慰めてくれるような花で、2年目にはたくさんの花が咲き愛らしさいっぱいです。
流通するほとんどの品種がヨーロッパ原産のセイヨウマツムシソウです。背丈が高くなるものから花壇で楽しめるコンパクトな品種まで様々な品種と花色があります。風通しのよい場所がある方には一度手に取ってもらいたい花です。