エーデルワイスという花について、名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」で知った方、音楽の教科書に載っていて授業で歌ったことがあるという方もいると思います。エーデルワイスがどのような花なのかご紹介します。
エーデルワイスの基本情報
- 科・属名:キク科ウスユキソウ属
- 学名:Leontopodium alpinum
- 和名・別名:西洋薄雪草、花薄雪草、アルペン・エーデルワイス、ステラ・アルピナ、エトワール・ダルジアン
- 英名:Edelweiss
- 原産地:ヨーロッパアルプス
- 開花時期:7月~9月(5月~6月とも)
- 花色:白
- 誕生花:2月…13日、19日・5月…1日、3月、8日・6月19日・8月18日
エーデルワイスの名前の由来、特徴、種類
エーデルワイスの名前には、「高貴な白」という意味があります。ドイツ語の「edel(高貴)」と「weiß(白)」に由来します。ヨーロッパでは純潔の象徴です。スイスの国花に指定されています。
ウスユキソウ(薄雪草)という名前は、白い綿毛が生えている姿が雪に覆われているように見えることから付けられました。西洋と付くのは、ヨーロッパが原産だからです。
エーデルワイスは高山植物です。標高が高い石灰岩地に生えています。星のようにとがった白い花びらを持つように見えます。しかし、実際は花びらではなく、「苞葉(ほうよう)」という葉が変化したものです。本当の花は、中心にある黄色の部分です。
ヨーロッパにおいては、昔からエーデルワイスは薬草としての役割も持っていました。主に消化器や呼吸器の病気に効く薬として使用していました。また、抗紫外線効果があると言われており、エキスがスキンケア用品や美容に使われているそうです。
本来ならば、エーデルワイスはセイヨウウスユキソウのことを言います。ですが、日本には自生していません。また、大量に採取され続けた結果、数が減少してしまいました。100年以上前にスイスでは採取禁止になりましたが、現在でも野生のセイヨウウスユキソウを見ることは非常に難しいです。
他の種類は日本でも見ることができるので、ご紹介します。ただ、高山植物であるため日本の気候が苦手で、栽培は少し難しいようです。
- ハヤチネウスユキソウ
岩手県早池峰山に自生している。日本でエーデルワイスと言われている品種。ヒトデのような形で花びらが大きく美しい。 - ヒナウスユキソウ
東北地方の高山に多く自生している、小型の品種。葉が細く、「互生」と呼ばれる生え方をしている。互生とは、互い違いに生える生え方のこと。ホソバヒナウスユキソウという変種もある。 - チシマウスユキソウ
南千島原産と言われている、小型の品種。大きな花を咲かせる。全体が白い綿毛で覆われている。
エーデルワイスの花言葉
- 「大切な思い出」
- 「尊い思い出」
- 「初恋の感動」
- 「勇気」
- 「忍耐」
- 「高貴」
- 「崇高」
スイスのある言い伝えが、花言葉の由来の1つになっています。ある日、1人の登山家が地上に舞い降りた天使と出会い、恋に落ちます。しかし、その恋は決して叶わぬものでした。
苦しんだ登山家は、この苦しみから救ってほしいと願います。すると、天使はエーデルワイスの花を残し、天に帰っていったのです。
このお話から、「大切な思い出」「尊い思い出」「初恋の感動」という花言葉が生まれたのでしょう。「勇気」「忍耐」は、標高が高いところにあるエーデルワイスを見るために必要なものですね。「高貴」「崇高」はエーデルワイスの名前の意味そのままです。
まとめ
昔、音楽の授業でエーデルワイスの歌を歌ったことを思い出しました。
そのときにどのような花なのか習っていたのかもしれませんが、覚えていませんでした。イメージしていた姿とは少し違いましたが、ただの外国の花ではなく、日本にも自生している種類があるということを知ることができて良かったと思います。
個人的には、和名のウスユキソウも綺麗でお気に入りです。