ポピーは細い茎の先端に紙細工のように繊細なお花を咲かせます。群生や野生のポピーが風に揺られる姿はとてもしなやかです。
原産地は北半球の寒冷地で、遠目には似て見える花も近づいてみると様々な色や花びらの形があることがわかります。
今回はポピーの色別花言葉をご紹介します。
ポピーの基本情報
- 科・属:ケシ科・ケシ属
- 学名:Papaver
- 和名・別名:雛芥子(ヒナゲシ)、虞美人草(グビジンソウ)、シャレイポピー、コクリコ
- 英名:poppy
- 原産地:ヨーロッパ南部、西アジア、トルコ東部、イラン北部、アジア北東部
- 開花時期 :4月~6月
- 花色:赤、白、オレンジ、黄、ピンクなど
- 誕生花:1月23日、2月12日、2月20日、2月23日、2月24日、2月29日、3月2日、3月4日、3月9日、3月30日、7月3日
ポピーのお花とは?
ポピーはケシ科ケシ属で学名はPapaver 原産地は北半球の厳しい寒冷地です。1年草と多年草両方があります。日本へは大正時代に渡来し切り花や花壇用として徐々に流通しはじめました。
葛飾北斎は19世紀序盤に「芥子」という絵を描いています。ケシの茎が風にたわみ、花の生命力がクローズアップされています。モネもまた19世紀後半に花瓶に挿した「赤とピンクの芥子」を描いています。
私たちがポピーに抱くイメージよりもはるかにダイナミックな印象を受けます。2人の画家はポピーがもともとは逞しい花だと知っていたのでしょうか。
ポピーはケシの仲間ですが、現在日本で販売されているものは栽培を禁止されているモルヒネを含むケシではありません。素敵な花言葉を持つ、植えても良いとされているケシの仲間ポピーをご紹介しますね。
ポピーの代表品種
最も一般的なポピーの種類を3つご紹介します。安心して栽培できるケシの仲間、ポピーばかりです。
ヒナゲシ(雛芥子)
別名「虞美人草」「シャーレ―ポピー」とも言われ、耐寒性のある1年草です。学名はPapaver rhoeas,、原産地は欧州や西アジアです。
春の終わりから初夏に開花し、草丈は60cm前後で深い切れ込みのある緑色の葉が特徴です。全体は細かい毛で覆われ、花びらは4枚もしくは八重咲です。花びらの大きさは7cm前後です。赤、白、ピンクなどの色があります。
アイスランドポピー(Iceland Poppy)
シベリアヒナゲシやArctic Poppyという別名があります。学名はPapaver nudicaule、原産地は欧州~シベリアで、18世紀に北極探検隊がシベリアで見つけたと言われています。
一般的にポピーと言えばこのアイスランドポピーのことを言います。3~5月、11月ごろ開花する1年草です。草丈は70~80cm、菊の葉に似た深い切れ込みがあります。茎や蕾がラフな毛で覆われています。
花びらは4枚で花径は約8cm、園芸品種の赤、ピンク、オレンジ、黄などの花を咲かせます。
オリエンタルポピー(Oriental Poppy)
オニゲシ(鬼芥子)とも呼ばれ、3種類の中では1番大型です。学名はPapaver orientale、原産地はトルコやイランです。5~7月に開花し草丈は50~100cmほどにもなります。
葉は濃い緑色の羽状葉で全体を白くて硬い毛が覆っています。花径は10cm前後、花びらは4~6枚、オレンジ系統の色をしています。
ポピーの花言葉
多彩なケシの仲間のうち安心して栽培できる3種類をご紹介しました。種類を問わず美しくチャーミングなのは花色です。このポピーにも花言葉があり、人生に欠かせない言葉のエッセンスばかりですのでご紹介しますね。
ポピー全体の花言葉
ポピーの入ったブーケや花束は明るく親しみ深い仕上がりになります。ポピー全体の花言葉は
- 「慰め」
- 「喜び」
- 「恋の予感」
です。どの言葉も気取りのない言葉で、日々の生活の中で出会うシーンに似合う言葉ばかりです。元気を出して頂きたい方をはじめ、何か嬉しいことがあった方へのお祝いシーンに向いています。
ロマンスに関する言葉もありますので、様々なシーンでのフラワーギフトにぴったりです。
赤
赤は情熱の色と言われていますが、ポピーの赤は
- 「慰め」
- 「感謝
」という心がほのぼのしてくる言葉です。ポピーの代表色「赤」は日常のさまざまな、身近なシーンでこそ生きてくる花言葉ですね。ご家族の誕生日や父の日などにどうぞ。
白
白いポピーには
- 「眠り」
- 「忘却」
- 「疑惑」
といったバリエーションに富んだ言葉があります。ポピーの語源はラテン語の「papa(粥)」が語源だと考えられています。幼い子供を眠らせるのにケシの汁を用いたのだそうです。いろいろ考えさせる花言葉ですね。
白いポピーの花束をフラワーギフトとして贈りたい場合はメッセージカードを添えて贈る気持ちを伝えるのがおすすめです。
黄色
写真はカリフォルニアポピーのハナビシソウ(花菱草 学名 Eschscholzia California)です。
黄色いポピーには
- 「富」
- 「成功」
という花言葉があります。お花の黄色を金色に見立てたのでしょうか?
西洋でも黄色いポピーは
- 「wealth(富)」
- 「success(成功)」
という意味があります。何かを成し遂げた方へのお祝いにぴったりの花言葉ですね。
まとめ
ポピーの花言葉をお伝えしました。葉が無くほっそりした茎や、薄紙のような花びらは風が吹くままに揺れます。
いかにも弱々しい風情ですが、もともとは酷寒の地でも生き抜く力のある花です。野原に群生したり切り花になって、ずっと人の生活と共に歩んできたお花でもあります。
ケシの仲間であるポピーの花言葉は
- 「恋の予感」
- 「感謝」
- 「慰め」
- 「眠り」
- 「忘却」
や富という意味もあり、バラエティ豊かでした。
この次のフラワーギフトにはポピーの花色と花言葉を組み合わせて大切な方に贈ってみてはいかがでしょうか。