ツルニチニチソウは春から初夏にかけて、青や白の小花を咲かせるつる性の多年草です。
その名前は日々草(ニチニチソウ)とよく似ていますが、日々草は一年草として扱われるので、まったく違う性質の花なのです。
一年中光沢のある葉や茎を伸ばすツルニチニチソウは、繁殖力が旺盛なので、グラウンドカバーなどにぴったりです。
今回は、ツルニチニチソウの花言葉や興味深い神秘的な言い伝えなどをご紹介します。
ツルニチニチソウの基本情報
- 科・属:キョウチクトウ科・ツルニチニチソウ(ビンカ)属
- 学名:Vinca major
- 和名:蔓日々草(ツルニチニチソウ)
- 英名:Bigleaf periwinkle
- 別名:ツルビンカ、ツルギキョウ
- 原産地:南ヨーロッパ・北アフリカ
- 開花時期 :4月~7月
- 花色:青、紫、白
- 誕生花:2月24日、4月10日
ツルニチニチソウとは?花の特徴を解説
ツルニチニチソウは耐寒性の常緑つる性植物なので、ほぼ一年中光沢のある丸い葉っぱをつけて楽しませてくれます。
その葉っぱは、常緑のものや葉に白い斑が入るタイプなどいろいろあり、乾燥にも非常に強い品種です。
また、繁殖力が旺盛なので、柵やトレリスに這わせるととてもよく生い茂って、アイビーなどとともに緑のカーテンを作ると素敵ですよ。
花の咲く時期は4~7月なので、これからじわじわと夏が始まる頃に可憐な花をちらほらと見ることができます。
ツルニチニチソウは古来より薬草としても親しまれており、
- 利尿薬
- 傷薬
- 血糖降下薬
としても利用されています。
ツルニチニチソウの名前の由来は?
ツルニチニチソウはつる性の植物で、毎日新しい花を咲かせることに由来するといわれています。
ちなみにツルニチニチソウによく似ている花で「日々草」がありますが、「日々草」は、毎日新しい花を咲かせる事に由来しているので、名前の由来は似ているかもしれませんね。
その他、ツルニチニチソウの属名である「ビンカ(Vinca)」は、ラテン語で「巻きつく・結ぶ」などの意味合いを持つ「vincire」を語源としています。
ツルニチニチソウはつる性の植物なので、しなやかで巻き付きやすい性質であることから由来しています。
ツルニチニチソウのあっと驚く言い伝えとは?
ツルニチニチソウが常緑で枯れない植物であることから、ヨーロッパなどではツルニチニチソウが
- 「不死の力」
- 「魔力」
を持つといわれていました。このことから、ツルニチニチソウは「魔除けの効果がある花」として、悪いものを寄せ付けない性質が、幸せや繁栄をもたらすとの言い伝えがありました。
このような言い伝えから、ツルニチニチソウは
- 「大地の喜び」
- 「魔女のすみれ」
とも呼ばれていたのだとか。
また、イタリアでは「死の花」というちょっと怖い名前が付けられています。これは、子供が亡くなったときに、ツルニチニチソウを飾る風習があることからつけられたとのことですよ。
かなり興味深い言い伝えですよね。
ツルニチニチソウの花言葉は優しい気持ちがあふれている
ツルニチニチソウの色には
- 青
- 紫
- 白
と3種類ありますが、残念ながら色別の花言葉は見つかりませんでした。
ツルニチニチソウの花の全般の花言葉は
- 「幼なじみ」
- 「生涯の友」
- 「朋友」
- 「優しい追憶」
- 「楽しい思い出」
などがあります。無二の親友に贈ってあげたい花といえますね。
楽しい思い出という花言葉がつけられているのは、ツルニチニチソウが毎日新しい花をどんどん咲かせ、楽しげに見えることからこの花言葉がつけられました。
まとめ
ツルニチニチソウは常緑の植物なので、グラウンドカバーや寄せ植えなどにすると、長い期間楽しむことができる花です。
初夏に向けて青や紫、白の可憐な花を咲かせるので、暑い夏に涼し気な気分が味わえますよね。
魔除けの花ともいわれているツルニチニチソウは、優しい花言葉がたくさんつけられています。少し落ち込んでいる友人などに贈る花として、ぜひ活用してみてくださいね。